■ひとの安全を考えた自然塗料への取り組み
リボス社設立のきっかけは、1972年創立のメンバーである学校教師が学校にいると気分が悪くなり、
家に変えると解消するという症状に見舞われたことに始まります。今でなら誰もが知っている「シックハウス」「シックスクール」の症状です。
当時はまだ原因不明として診断されていた時代。その教師夫婦の友人として相談を受けたのがリボス社のオーナーとなるローズマリー・ボーテさん。
彼女達3人は、その症状から学校環境に何か原因があるのではないかと考え、その原因の究明に務めたのです。
そして、問題はその学校だけでなく、多くの学校や幼稚園、その他ビルでも、絨毯や建材などから有毒な物質が揮発していることを突き止めました。
(現在のホルムアルデヒドやVOCである。)
同時に、それら有毒な物質により多くの人々がアレルギー症状に苦しんでいることにも気づきました。
そして3人は、この状況を何とか変えたいとの願から、安全な建材を提供したいと考えるようになりました。
特に、高濃度の有機溶剤を含みホルムアルデヒド等を大量に揮発する化学塗料に替わる、ひとに安全な塗料の提供を世界で始めて目指したのです。
■シュタイナーに学ぶ自然素材と色彩
リボス社が自然素材の塗料を提供するようになったのには、19世紀から20世紀にかけて多くの人々に影響を与えた思想家 ルドルフ・シュタイナーの
人智学の影響が大きい。設立メンバーは、シュタイナーの教えに関心を持って研究し、シュタイナースクールで教壇に立つこともある。
シュタイナーの理論には、人間にとっての色彩の重要性を説いており、室内の色彩が人々の意識に大きな影響を与えるという。
「青は人を緊張させ、赤は集中、緑は人々を結びつける」というのである。
リボス社の自然塗料は、単に有害な物質を含まないというだけでなく、幅広い色彩を提供するように植物やミネラル等、
様々な自然素材の色素・顔料を開発している。また、その顔料は高品質で化粧品・子供玩具・食器にも使われる極めて安全なもののみを採用しています。
■「自然塗料」にひそむ健康への危険性を排除したのが「自然健康塗料」
リボス自然健康塗料のスタートは、まだドイツですら「エコロジー」に関心が寄せられていない1974年。
世界的に著名なドイツの教育芸術家ルドルフ・シュタイナーの16人の女性の弟子が「自然と調和し、人間を育てる」
シュタイナー哲学を理念に「自然塗料」の開発に取組んだことから始まります。
しかしその後エコロジーが世界的な関心事になった頃、彼女達は天然原料の中にも皮膚の健康を損なうものがある事を植物科学から究明。
試行錯誤を繰り返し「自然なものでも健康障害を引き起こすものは排除すべき」との考えに達し、リスクの考えられる天然原料を排除。
「自然塗料」を「自然健康塗料」へと進化・向上させ、リボスの新しい理念が誕生したのです。
■リボスのうすめ液「スバロス」は食品基準です。
リボス社は当初、バルサムテレピン油やレモン油といった天然溶剤を使用していましたが、それらは皮膚に障害を起こし、
アレルギーをひき起する可能性があることから使用を中止。 溶剤は毒性があってはならないこと、天然性よりも人体に影響が少ないことを優先し、
スウェーデンのカロリンス研究所と共同であらゆる溶剤を研究した結果、最も安全・健康的な溶剤イソアリファーテを選択したのです。
イソアリファーテとは、厳しいアメリカ合衆国FDA基準で、野菜洗浄、果物野菜コーティング、ワインやビネガー製造などに使用される原油から取れる溶剤。
化粧品類、医療品類の伸展剤としても使用されています。この方針はドイツのエコテストマガジン機関にも認められています。